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診断結果の、読み方の本1

起きやすい
「誤読」あるある

低い数値は、欠けではない。
点数ではなく、いまのコンディション・考え方のクセ・伸びしろの
3つの層をもつ地図
として読む。

全5章 + はじめに・おわりに / 読了 約8分 /
CONTENTS

この本で、起こること。

  1. この小冊子について
  2. 誤読 その一 欠損ぐせ
  3. 誤読 その二 決めつけぐせ
  4. 誤読 その三 抱え込みぐせ
  5. 結果の数値は、3種類ある
  6. 実例 考え方のクセは変わらないのか?
  7. で、これをどう使うか
INTRO

はじめに

ひとりで、抱えていませんか。

もし少しでも心当たりがあるなら、この3冊は、そこから静かに降りるための地図です。先に、道のりだけお見せします。

いきなり「抱え込まないコツ」は、この本には出てきません。それは3冊目にあります。会議の最後の5分から始める、小さな習慣として。

でも、たいていの人は、そのコツだけ先に持ち帰ってもうまくいきません。「私の結果は、ここがダメ」という診断の読み方と、「強みは、私が一人で持っているもの」という思い込み。この二つが残ったままだと、けっきょくまた、一人で背負い直してしまうからです。

だから順番に、前提からほどいていきます。1冊目(この本)で、診断結果の読み方を。2冊目で、「強み」とは何かを。そして3冊目で、抱えるのをやめる、具体的な一手へ。

まずは、ここから。

この小冊子は、結果をより効果的に読むための補助冊子です。ここでは特に、「よく起こる間違った読み方」について解説します。

私たちの多くが、人に関する数値について、こうした刷り込みを受けています。点数とは、低いのはダメ。高いことがいいこと。 たとえば、学校テストの点、成績表、職場での評価など。

しかし、この診断の数値は、テストの点数ではありません。

だから、先回りして名前をつけておきます。代表的な「やりがちな読み方」を、3つ。

読みながら「あ、これ私だ」と思ったら、しめたものです。気づいた時点で、もう半分は抜けています。

では、ひとつめから。

その一欠損ぐせ

「うわ、ここ低い。直さなきゃ。」

「私ってこんなにも"ない"んだ」

いちばん多い読み方です。低い数値を見つけた瞬間、反射的に「ダメだ」と思う。低い項目がいくつも並んでいると、「問題なんだ」とスイッチが入る。

低い数値は、「あなたに欠けているもの」のリストではありません。

その二決めつけぐせ

「どうせ私は、こういう人だから。」

「昔からそういうところ」

これは、診断結果を「変えられないもの」として固定して、そこで止まってしまうことです。

そして、この決めつけは、人に助けを求めるときにも顔を出します。

「私って〇〇な人なので、助けてくれませんか」。

これは人の前で、あなたがあなた自身に「自信のない人」というレッテルを、もう一度貼り直しています。(ただ、「助けてくれませんか」+「それによってあなたがどうハッピーになるのか」を言うだけでいいはずです)

その三抱え込みぐせ

「結局、自分で何とかするしかないんだよな。」

「こんなこと、相談するほどでもないか。」

低い数値を前にして、「直す」か「諦める」かで悩む。でもその手前に、もうひとつ選択肢があったはずなのです。

自分だけでやるか、誰かにひらくか。抱え込みは、その可能性を最初から消してしまいます。

結果の数値は、3種類ある

欠損ぐせ。決めつけ。抱え込み。これらが起こるのは、先ほど言った「低い=悪い」という思い込みが一つあります。

もう一つは、診断結果で出てくる数値を、いくつかの視点でごちゃ混ぜにして読んだ結果、混乱しているだけの可能性もあります。

MYTORIS(ミトリズ)があなたを測定して出てくる数値は、この3つの層のどれかに属します。まず「これはどの層の話?」と見分けることから始めます。

01いまのコンディションCONDITION

状況やタイミングによって、移ろいやすい。

  • 総合ストレス反応値
  • ストレス・チャート
  • ストレス4傾向
  • 適応感(3軸)
02考え方のクセCHARACTERISTICS

骨格のようなもの。簡単には動かない。

  • パーソナリティ基盤5因子
  • パーソナリティ15特性
  • 職業興味(6分類)
  • パーソナリティ・タイプ
03伸びしろ/力POTENTIAL / CAPACITY

筋力のように、意識と練習で育つ。まだ伸ばせる、育ちうる余白。

  • ソーシャル・スキル
  • 創造性
  • リーダーシップ
  • ストレス対処資源(耐性・回復力)

※ 項目名は、解説書(結果PDF)での呼び方です。

大事なのは、変わり方が、それぞれ違うということ。

人は、体のような生きた系でもあり、森のような生きた系でもあります。どちらの眼で見ても構いません。両方、生きて移ろう「リビングシステム」だからです。

「いまのコンディション」は、まさにその時の肌のコンディションや血液の組成(森でいえば、その日の天気や水位)のようなもの。移ろいやすい。

「考え方のクセ」は、骨格。すぐには変わりませんが、ずっと変な姿勢でいたり、補正を続ければ変わっていきます。あるいは、交通事故に遭ったら急に変わるかもしれません。森でいえば、地形や植生のようなもの。

「伸びしろ」は、筋力のようなもの。つい使ってしまう形で発達することもあれば、トレーニングジムのように狙って育てることもあります。この数値が高い場合は「力」と言えますし、数値が低い場合は「伸びしろ」です。

実例で考える
考え方のクセは変わらないのか?

私自身も、MYTORIS診断を定期的に受けています。あるとき、たったの3ヶ月ほどで、出てきた「傾向」がいくつか変わっていたのです。

一度目は、誰かを「支え、つなぐ」傾向。二度目は、自分の道を「切り拓いていく」傾向。同じ人間なのに、傾向そのものが動いていた。

そのあいだに、私にはひとつの決断がありました。私はずっと、人の話を聞き、黒子に徹することを得意としてきました。しかし、ある合宿で、仲間に背中を押されて、「これからは自分のメッセージを出す。本を書く」と決めたのです。

でも正直、その時は「また黒子に戻りたい」という抵抗がありました。(その結果、ストレス値がかなり上がっていました...笑)

しかし「本買うよ!」「いや本を書くとは言っていない...」「本買うよ!」。こうして私は決断に至りました。

そのことに2ヶ月向き合って、仕事や発信のスタイルを変えていった結果、診断上の「傾向」がいくつか変わっていました。一方で、変化していない傾向もありました。

つまり、人間の傾向の全てが、不変ということではありません。 それは「骨格」、あるいは「地形」が変わるように変わっていきます。

そのきっかけは選べないことが多いです。私のように人との関わりや対話、コーチングのこともあれば、事故、表彰、突然の出会いや別れかもしれない。あるいは、海外旅行、宝くじに当たることかもしれません。

OUTRO

で、これをどう使うか

ここまでで、いちばん大事な「読み方の置き換え」は済みました。

低いところは、欠けではなく、ひらける地点。

出ている型は、決めつけではなく、いま、こう出ているだけ。

そして数値は、点数ではなく、3つの層をもつ地図でした。

この読み方さえ手に入れば、結果はもう「ダメ出しの一覧」には見えないはずです。

ただ、ここから先には、もうひとつの問いが待っています。

その手引きは、この先の二冊に。

この本は、その入口です。では、あなたの診断結果の数値を見ていきましょう。

反町 恭一郎
AUTHOR / 反町 恭一郎

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。この本を書いた、反町恭一郎です。

組織開発ファシリテーター、チームコーチとして、これまで700件を超えるワークショップ・コーチング・組織開発に関わってきました。

扱う現場はさまざまで、企業の組織風土改革、M&Aや事業承継で揺れる組織、NPOの目指す方向性づくり、自治体の市民参加型ワークショップ、国際協力の現場でのリーダー育成、教育、福祉、多文化共生、人道支援まで、多岐にわたります。

続けて、もう一冊。